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それでも、「うちは大企業と違うからIT化なんて…」と多くの皆さんはおっしゃいます。でも、ITのメリットをいちばん活かせるのは、小中規模の会社かもしれないのです。大企業のような広告宣伝費はかけられないし、営業スタッフの人数だって限られているはずです。そういう会社こそ、ITをフル活用することでチャンスが広がっていくのです。
インターネット上にホームページ販売の店を束ねた『楽天市場』というショッピングモールがありますが、そこに出店しているお店の多くは小中規模の事業体です。個人商店、農場、工芸品製作の工房など、いずれも小さいけれど、いや、小さいからこそ「成功」をおさめている「電子店舗」が軒を連ねています。
楽天市場に出店している『信州伊那谷のたまごやさん』(http://www.rakuten.co.jp/oohara/)は、そうしたサクセス・ストーリーを紹介するときに必ず例に出される有名なお店です。この家族経営の養鶏場、大原農園のホームページでは、放し飼いの鶏から採卵した新鮮生卵「彩たまご」を販売していますが、そこには「ひよこの成長日記」と題して、雛が成長して卵を産むまでの成長記録が絵日記風に写真と共に紹介されています。どんな人たちが育てた鶏なのか、どんな場所で産んだ卵なのか、きめ細かい「情報発信」を行うことで、お客様の信頼と絶大な人気を獲得。1999年の顧客サポート賞&最優秀店長賞を受賞し、いまも楽天市場の超人気店舗となっています。
また『竹虎』(http://www.taketora.co.jp/)は、高知県須崎市で創業107年目を迎える(株)山岸竹材店が単独で開設しているホームページ店舗です。四代目社長自ら広告塔となってホームページに登場、新製品の紹介やこの地方特産の虎竹素材の特徴などをユーモア溢れる手法できめ細かく解説。さらにお客様から寄せられる多数の問合せメールに迅速な対応を心がけることで順調に顧客を広げ、折からの“マイ・箸ブーム”も手伝って、同店の虎竹箸は2年間で6,000膳を売上げる人気商品へと成長しています。
いずれも「成功」のポイントは、生産者の顔の見える、企業の顔の見えるきめ細かい情報発信と、お客様との双方向コミュニケーションの実現にあったのです。それは「生卵と竹製品だから…」ではありません。どんなビジネスにも、積極的な情報の発信・提供と顧客とのより緊密な関係の構築・維持が求められる時代へと変化が訪れています。そうしたビジネス環境の変化に対応するための、ひとつの道具がITツールなのです。いまITとビジネスを語るときに旬の言葉となっている“CRM”もまた「顔の見える会社」の実現をめざした解決策のひとつです。(続く)
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