トップページ > GOOD MORNING 2022年12月号(2)

GOOD MORNING 2022年12月号(2)

続いては、東京都が独自に設定している倫理経営講演会の中の「オリエンテーション」と呼ばれる倫理法人会の紹介で評判を呼んだ中央区の土橋会長と、昨年度最多ゲスト数・入会数となった文京区の宮田会長のインタビュー。お二人がそれぞれに、一つの行事に真摯に向き合った体験談は必読です。

等身大で、でも本気で挑んだオリエンテーションが人の心を動かす
(中央区倫理法人会土橋猛会長)

211.png2022年1月24日(月)に中央区倫理法人会の令和4年度倫理経営講演会は、東京都の単会で第1番目に開催されました。この年から東京都の要請により、全単会で統一資料を使った倫理法人会活動の紹介オリエンテーションを行うことになりました。
中央区倫理法人会のオリエンテーションは、参加された他会会長、役職者の方々の間で大好評でした。どのような心構えでオリエンテーションに挑んだのか、土橋猛会長(以下、土橋会長)にお伺いしました。

212.pngQ:オリエンテーションをされるとき、どのような思いでお話されたのでしょうか?
当日は平日の夜にも関わらず、会員・未会員含めて、たくさんの方にお越しいただきました。また、中には興味もないのに付き合いでこられた方がいらっしゃったことも事実です。
わざわざ時間を割いて来てくれた方々に、形式通りのオリエンテーションは行いたくないという思いがありました。
そこで、台本を読むということは止めて、私自身の言葉で「倫理を通じて何を勉強しているのか?」をお伝えさせて頂くことにしました。

Q:オリエンテーションのお話をする際に意識されたことを教えて頂けますか?
1)まず、私自身の立場を明確にしました。具体的には、「会長です」ではなく、「会長ですが、実際は、ベトナムで水産加工をしている会社の経営者であり、そして会費を払っている会員であり、皆さんと同じ立場です」と伝えました。
2)自分自身が倫理の教えやツールの活用をどのように行っているか、それを具体的に説明しました。例えば小冊子「職場の教養」は朝礼での利用について説明するのが一般的ですが、そもそも自社で朝礼を行なっていない私がその説明をしても響くわけがありません。私自身の利用法として、職場の教養を毎日要約、翻訳し、ベトナム人社員へ送付しており、これがとても好評で、また社員に意識改革をもたらす非常に効果的なツールとなっていることをお伝えしました。
3)全体を通して、私のオリエンテーション直前に講話をして頂いた方の体験報告者、講話者の話に紐づけるようにして、リアルタイム感を演出しました。
4)自分が倫理法人会で勉強していること「『倫理とは』という概念ではなく、会をいろいろな方と一緒に運営している"実践での気づき"」を、自分の言葉で具体的に説明しました。自己成長や自己革新など、抽象的な言葉は避け、具体的な話になるよう終始留意しました。

213.pngこのように、与えられた資料を読み上げるだけのオリエンテーションを実施するのではなく、自ら行っている実践を基本とし、自分の言葉と体験をオリエンテーションのなかで等身大で表現しました。その結果が反響を呼び、土橋会長のオリエンテーションを聞いて、入会者はなんと6名。当時入会した方の中には現在中央区倫理法人会の運営中心メンバーに成長されている方もいます。

オリエンテーション以外にも中央区倫理法人会は、独自の取り組みとして派遣講師の方々に、どんな人柄でどんな講話をされるのか事前にインタビューを実施し、また参加者へ事前に講師の魅力が伝わるようCM動画を作成しました。この取り組みは会長会などでも大きく取り上げられ、それ以降の他会の運営に大きく影響を与えました。

今年度の中央区倫理法人会の倫理経営講演会は2023年1月23日に開催予定です。
前回以上の素晴らしい講演会になるよう、令和5年度倫理経営講演会実行員会は一丸となって動き始めています。


リーダーの熱量と目標共有から強いチームワークや一体感を生み出す
(昨年度最多ゲスト数・入会数ー文京区倫理法人会宮田剛志会長)


221.png昨年度倫理講演会を45名のゲストを誘致し、そして多くの方を入会につなげて大成功に終えた文京区倫理法人会の宮田剛志会長(以下、宮田会長)。その成功の要因について、余すことなく話していただきました。

宮田会長が倫理講演会を成功に導いた秘訣、それは
"熱量と目標共有から強いチームワークや一体感を生み出すこと"。

昨年度の倫理経営講演会の前の宮田会長は、会長を2年目で辞めようかと考えていたタイミング。倫理経営講演会に対してもモチベーションがなかなか上がらずにいました。
そんな時、愛知県倫理法人会 名古屋南地区長の近靖彦 氏に会い「もっと熱量を持つことと、助けてほしい事は助けてほしいとメンバーに伝えなさい」という熱いメッセージを伝えられ、宮田会長の気持ちがガラリと変わり前向きに。

しかし、そのタイミングで数社退会が発生してしまいます。
2月に設定した会員社数中間目標を達成する上で、残り8社足りない状況となりました。

当時、倫理法人会の首都圏方面会が行われることが決まっていて、一都三県の役職者が集まる場で東京都を代表として事例発表することがすでに決まっていました。そのため「中間目標を達成するためにも倫理経営講演会でなんとしてでも結果を残さなければいけない」と宮田会長は思ったそうです。
戦略や伝え方などを考える前に、ただやる!と"覚悟"しました。

それまでの宮田会長は、メンバーにあまり数字の話をしておらず、目標達成の必要性に対しても強く訴えてはきませんでした。そのため、当時の文京区倫理法人会は急激に会員数が伸びることも減ることもありませんでした。
しかし、覚悟を決めてからは、モーニングセミナーの朝礼の会長挨拶のときにかならず目標数字や、現時点での達成状況などを細かく伝えていきました。
また、倫理経営講演会にただ100名を集めるのではなく、その内訳について、他会からの協力をなるべく最小限にしようと決めました。なぜなら、まず自単会のメンバーが参加できるようにしないとゲストを呼べず、おもてなしの時間も十分に取れないからです。

222.png様々な工夫の結果、自単会45名、ゲスト45名の参加者目標を達成し、中間目標も達成することが出来ました。

振り返ってみると宮田会長にとって想定外のことばかりでしたが、その試練を上回るほどの良い成果がたくさんありました。

ただ目の前の事をがむしゃらにやり、そして熱意を持って人に接する"熱さと目標共有"が大事だと感じたと宮田会長は語ります。

それ以外にも成功要因としては、
・事前に有志で講話者に話を聞きにいき、それを単会のメンバーに共有することで少しでもゲストへ声掛けしやすいようにした
・指定した時間に集まれるメンバーで集まり、文京区にある飲食店などにチラシを一斉にポスティングした

などの取り組みにより会員同士の一体感をつくることができました。

223.pngこのような細やかな準備と、そして熱量と明確な目標共有こそが、昨年度の文京区倫理法人会の倫理経営講演会の成功と宮田会長の躍進につながりました。

今年度、文京区倫理法人会は1月14日(土)に東京都で皮切りとなる倫理経営講演会を開催予定です。昨年度よりもさらなる盛り上がりを期待したいと思います。


広報誌「GOOD MORNING」2022年12月号 1 2 3

ページトップボタン