渋谷区倫理法人会 会長 阿部普悟

最終更新: 5月4日

私も昨年 9 月に会長を拝命して、半年がたちました。【栞からの気づきと実践報告】ですが、その前に少し私の倫理歴を書かせていただきます。 私は 28 年前に中央区倫理法人会に入会し、2 年半の在籍で退会してしまいました。この間富士研にもいき、多くの学びを得ることが出来、墓参、トイレ掃除、靴をそろえる、朝一番に会社に行って社員に挨拶する、実践は欠かさず行ってきました。一昨年 8 月に渋谷区倫理法人会に再入会して栞を読んで改めて気づいたのは「運命自招」、「心即太陽」、「信成万事」でした。 8 年前、137 年続いた会社を整理したときは、なんと不幸な役割なのか、と父親を尊敬できませんでした。しかし、考えてみると染色業という業種からの業種転換が出来なかったのは自分であり、会社整理も自分が選択したみちであると、「運命自招」を読んでガツンと思い知らされました。再入会後、2 か月目くらいで倫理指導を受け、墓参には父親の月命日に行きなさいと指導され、ちょうど月命日に行った日、父の葬儀で涙一つ出なかった私が、墓の前に父の寂しそうな顔が浮かび大泣きをし、すーと気が晴れる思いをしました。それから、なぜか新しい仕事も順調になって出来ています。 「心即太陽」、「信成万事」は、若いころからこの考えは持っていて、外部環境によって自分の心に負けそうな四面楚歌になったとき、何でもいいから希望を探し出して自分を鼓舞させていました。一方で「経営者はリスク(最悪のこと)も考える」と起こりもしないことを考える癖が、いつの間にか“憂い”になっている事が随分ありました。しかし、信成万事を読み、なんと自分はバカなことを一生懸命考えていたのかと思い、今は、過去は書き換える作業をしつつ「今を生きること」を軸にして生活を心掛けています。 新型コロナウイルス問題で大変な状況になっていますが、“憂う”ではなくこれをチャンスと考えて、単会運営を三役で話し合っています。これから倫理経営講演会、土屋公三さん(土屋ホーム創業者)のナイトセミナーとゲストさんを多く呼ぶ機会を控えています。渋谷区も100 社を目指していますので、この好機に会員の結束を強めて乗り切っていきます。 これからも皆様のご指導、ご支援を頂けましたら幸いです。



【純粋倫理を基底に生き直す】 墓参の実践により生まれ変わる人が沢山います。 「ほんとうに、父を敬し、母を愛する、純情の子でなければ、世に残るような大業をなし遂げる事はできない。いや世の常のことでも、親を大切にせぬような子は、何一つ満足にはできない。」(栞 13 条) 親というのは大きな存在です。たとえ親との縁が薄い育ち方をした人でも、親を意識したことが無いという人は少ないでしょう。 子は親を絶対的な存在と思い込んで育ちますが...。歳を重ね、あの頃の親の年齢を超えてくると、つくづく思うことがあります。いつまで経っても精神的に成長し切れていない自分...。そうかぁ...親も同じだったんだなぁ...と。 「親がえらいからではない、強いからではない。世の中にただ一人の私の親であるからである。」(栞 P91) 親を尊敬するのは、何らかのメリットを享受できたからでしょうか。親を否定してしまうのは、何かしらの不都合を受けたからでしょうか。 こうなりますと、親を慕ったり嫌ったりすることは、損得勘定の上に成り立っている事になってしまいます。親子の情というのは、そんなものではないことは誰もが理解するところです。 本を忘れると成功などしません。命の根元(もと)である親に、涙と共に感謝をささげ、その意識が深まると、大宇宙生命にまで至るのです。すると自分に心棒が通り、無限の力がわいてくるものです。 「子は親の死によって、はじめて孝養の足りなかったことを自覚し、涙の中に新しき出発を誓い、責任の大いなるを痛感する。...(中略)... 万斗の紅涙をしぼる。このとき、小我のほこりは、ことごとく洗い流されて、清浄の親子の純愛の交流にピタリと一つになり、親と子は愛にとけ入る。ここに涙に洗われて、親の純粋さにふれ、子も純粋となるのである。親を怨み、親を呪う子であればあるほど、親の愛情に飢える。亡き親にたいしこれまでの吾が非を懺悔するとき、その子の前途はかつ然としてひらけ、陽光にかがやく、親の死によって、洗浄化されつつあるその魂が、その子を鼓舞激励するのである。」(ゼロの誕生 P57) 阿部会長の体験。墓前に浮かんだ寂しげなお父様に大泣きされたとのこと。まさに、阿部会長とお父様とが愛にとけ入った瞬間だったのでしょう。 純粋倫理は宗教ではありません。宗教が直接神仏と繋がろうとするのに対して、純粋倫理では、親を通して神仏にかえるからです。 阿部会長の涙は間違いなく純粋倫理の顕現であり、真人生を生き直す始まりだったのでしょう。 自己啓発セミナーなどに行くと「過去と他人は変えられない。未来と自分は変えられる」と教わったりします。たしかにそうかもしれませんが、私は「過去は変えられる」と思っています。いえ、そうありたいと願っています。過去を無かった事には出来ませんが、過去の意味はいくらでも変わるのです。今を懸命に生き、「あれがあったからこそ今の自分があるのだ」と言えるようにありたいものです。 (文責:法人スーパーバイザー工藤直彦)

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